経営サポート情報VOL.306
令和7年度補正予算案に見る、中小企業が活用したい支援策と実務での活用法
物価高や人手不足が続くなか、令和7年度の経済産業省における補正予算案では、中小企業の設備投資・省力化・資金繰り・事業承継を後押しする施策が強化されています。ここでは、実務で使いやすい四つの支援策を紹介します。
1.省力化・生産性向上の設備投資支援
自動化機器やITツール導入を支援する中小企業省力化投資補助金やものづくり補助金が活用しやすくなっています。人手不足の補填や原価高への対抗、属人化の改善に役立つ制度です。
ポイント:現場のどこに負荷が集中しているかを把握することが大切です。
まず取り組むこと:直近12か月分の請求書や作業量を整理し、「負荷の大きい工程」をリスト化しましょう。
2.省エネ・脱炭素投資の支援
高効率設備への更新を支援する省エネ補助金(エネルギー使用合理化等事業者支援事業) が継続強化されています。光熱費削減に直結し、利益改善が期待できます。
ポイント:どの設備を更新すればどれだけ電気代が下がるのか、数字で示すことが重要です。
まず取り組むこと:電気・ガスの使用量をグラフ化し、電力消費の大きい設備を洗い出します。
3.資金繰り支援・保証制度の活用
返済負担が重い企業向けに、信用保証協会の借換支援制度(伴走支援型特別保証など) や日本政策金融公庫の資金繰りメニュー が利用しやすくなっています。保証料軽減や返済条件改善により、資金繰りの安定化につながります。
ポイント:借入の状況を一覧化すると、金融機関が判断しやすくなり、借換相談が前に進みやすくなります。
まず取り組むこと:全借入の「残高・金利・毎月返済額」を一覧にまとめ、どの借入が負担になっているか把握します。
4.伴走支援・専門家派遣の活用
補助金申請や経営改善を支援する中小企業119(専門家派遣) や商工会議所・金融機関による伴走支援が強化されています。計画づくりの質が上がり、採択率向上に直結します。
ポイント:相談内容が明確なほど、支援の効果も高まります。
まず取り組むこと:経営課題を三つ書き出し、「最も困っている一つ」に絞りましょう。
制度活用の成功は、最初の小さな整理から始まります。請求書の整理や設備一覧の作成、返済状況の把握といった基礎整備だけで、手続きが一気に進めやすくなります。



