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国際税務ニュースレター:東京エレクトロンのクロスボーダー

今回のテーマ:東京エレクトロンのクロスボーダー

三角合併にみる国際税務

2013年9月24日、半導体製造装置世界首位の米Applied Materials(以下「アプライド」)と

同3位の東京エレクトロン(以下「東エレク」)は、経営統合を行うことを発表しました。

半導体業界やM&A業界に限らず大きく報道されていますが、税務上の観点からも様々な論点が存在します。

 

1       本経営統合スキームの概要

本件における経営統合スキームには三角合併が予定されています。

まず、東エレクがオランダ法人(以下「新会社」)及び新会社の日本子会社を、アプライドが米国子会社をそれぞれ設立します。

その後、東エレクと日本子会社、アプライドと米国子会社がそれぞれ日本子会社及び米国子会社を存続会社とし、

新会社株式を合併対価とする三角合併をすることで、経営統合が成立します。

 

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2       オランダに新会社を置く理由

東エレクのプレスリリースによれば、本件は「対等の立場での本経営統合という観点から、

日米以外の第三国から選択することとし、制度面でのインフラが整備されているオランダに決定」したとされています。

確かに対等な経営統合であるという演出効果はあるものの、オランダの税制は他国に比して優位性が高く、

多くの外国法人が欧州の拠点としてオランダに中間持株会社を置いています。

これが本件におけるオランダに新会社を置く真の理由であると多くの専門家が指摘しており、

その税制上の主な優位点は以下のとおりです。

・25%という、日米と比較して低い法人税率

・イノベーションボックス税制及び研究開発のための人件費について最大1,400万ユーロの税額控除

・資本参加免税制度(配当及びキャピタルゲインが免税となる)

・90ヶ国以上の広範な租税条約ネットワーク及び軽減税率(各社の株主は各国に所在している)

・外国人駐在員に対する個人所得税優遇制度(いわゆる「30%ルーリング」)

2013年9月27日の日経新聞記事によれば、直近5年間の平均税負担率について東エレクは37%、アプライドは27%であり、

また、新会社の税負担率は2017年には17%を見込む(アプライド経営陣)とされており、

このことからも、税制が重要な経営判断要素として働いていることがうかがえます。

 

お見逃しなく!

 

本件M&A実行前及び実行後の形態を比較すると株式交換スキームのようにも見えますが、

外国法人による直接の株式交換の可否については会社法上明確になっておらず、実務上も極めて困難であるため、

不確実性を排除する観点から三角合併スキームが選択されているものと推察されます。

 

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拝啓 社長殿:平成23年12月号 民事法定利率の見直しについて ~民法(債権関係)の改正に関する中間試案より~

現在、法務省は契約に関する規定を中心に民法の改正を検討中ですが、そのひとつに法定利率の見直しがあります。

現行民法は、特約がない限り利率を年5分(5%)と定めていますが、通常の金銭消費貸借契約では利率について

特約があることが多く、法定利率が適用されることは少ないと思われます。

ただし、債務不履行などによる損害賠償債務について事前に遅延利息を取り決めることはまれであり、

そのような場合に重要な役割を果たします。

しかし、5%という利率は近年の市場金利から乖離しており、様々な弊害が生じるとの指摘があります。以下、例を挙げて検討します。

 

1       現行の法定利率の問題点

AがBに損害賠償請求訴訟を提起し、1審でAの請求が認められBに損害賠償の支払が命じられた。1審判決まで1年が経過している。

損害賠償債務は請求された時点から履行遅滞に陥るため、Aは賠償額に加えて判決までの約一年分の利息を受け取ることができます。

そうすると、仮にBに資力があり訴訟の形勢がA有利ならば、Aとしては二審に持ち込んで訴訟を引き伸ばした方が、

より多くの金利を獲得し得ることになります。

逆にBとしては利息分の増加を避けるために、2審で争う意思があっても、

1審判決後に利息及び賠償金を仮払いして履行遅滞に陥ることを避ける必要があります(2審で勝訴すれば、支払った金額は戻ってくる)。

法定利息の趣旨は、被告が賠償金等の未払いにより得ている利得を清算させることにありますが、

現実の運用で獲得困難なほどの利率が適用され、訴訟引き延ばしのインセンティブになりかねない状況は不合理と言わざるを得ません。

そこで、近年の金利情勢に合せるべく、法定利率に変動制の導入が検討されています。

 

2       法務省の改正試案の内容

現在の中間試案(以下「試案」)の内容は以下の通りです。

① まず、法定利率を3%とする(3は仮の数字で、今後の検討にゆだねられる)。

② 連動させる指標として基準貸付利率(かつての公定歩合)を用い、当該利率の変動幅が0.5%以上の場合に①の法定利率を改定する。

③ 見直しは0.5%刻みで年に1回行う。

この方法は非常に緩やかな変動制で、過去十数年を例にとると、法定利率が実際に変動することはないと言われています。

そのため、固定制を維持し、必要に応じて利率を見直せばよいという意見もあります。

しかし、必要が生じる度に法改正を行うのは手続的に煩雑であること、また、変動ルールを法で定めれば利率変更の

予測可能性が高まり取引の安全も確保できることから、変動制が試案として提案されています。

試案の提示する3%の妥当性や変更ルールを民法で定めるか政令で定めるかなど検討すべき点はありますが、

変動制の導入というこれまでのルールからの大きな方向転換が予想されるため、今後の改正の動向に注意が必要です。

 

お見逃しなく!

 

なお、商法においても年6分(6%)の法定利率が定められています(商事法定利率)。

試案では、「民法の法定利率につき変動制を導入する場合における商事法定利率(商法514条)の在り方について、

その廃止も含めた見直しの検討をする必要がある。」と指摘しており、こちらについても今後の動向に注意する必要があります。

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国際税務ニュースレター:過大支払利子税制

いよいよ年末が近づいてきました。

外資系企業対応の税理士法人わかばです。

年末といえば外資系企業は決算が12月であるということで、

そろそろYear-end closingの検討が始まっていることと思います。

それでは今回の内容に入ります。

 

今回のテーマ:過大支払利子税制

 

今回は、関連者間の利子を利用した租税回避行為に対応するために、

平成24年度税制改正において、導入された過大支払利子税制について紹介します。

暦年決算を採用している多くの外資系企業にとっては、平成26年1月1日開始事業年度が、本税制の適用初年度となります。

 

1. 過大支払利子税制の概要

平成25年4月1日以後開始する事業年度において、法人の関連者純支払利子等の額が調整所得金額の50%を超える場合には、

その超える部分の金額は損金の額に算入されません(措法66の5の2①)。

ただし、以下のいずれかに該当するときは本制度の適用はありません(措法66の5の2④)。

① 関連者への純支払利子等の額が1,000万円以下の場合

② 関連者への支払利子等の額がその事業年度の支払利子等の額の50%以下である場合

 

2. 関連者支払利子等及び関連者純支払利子等

関連者支払利子等の額とは、法人の関連者等に対する支払利子等の額で、その関連者等の日本における法人税、

所得税の課税所得に含まれないものの金額をいい(措法66の5の2②)、関連者純支払利子等の額とは、

関連者支払利子等の額から控除対象受取利子等の合計額を控除した残額です(措法66の5の2①)。

なお、控除対象受取利子等の額は、以下の数式により計算します(措法66の5の2③)。

 

対象事業年度における受取利子等の額 × 関連者支払利子等の合計額 /  支払利子等の額

 

3. 関連者等

本税制における関連者等とは、当該法人との間にいずれか一方の法人が他方の法人の発行済株式等の

50%以上を直接若しくは間接に保有する関係又は個人が当該法人の発行済株式等の50%以上を

直接若しくは間接に保有する関係にあるものをいいます(措法66の5の2②一)。

 

4. 調整所得金額

調整所得金額とは、寄附金の全額を損金の額に算入して計算した場合の所得金額に、繰越欠損金の損金算入、

外国子会社配当益金不算入、受取配当等の益金不算入等一定の規定を適用せず、かつ、関連者純支払利子等の額、

損金の額に算入される減価償却費及び損金の額に算入される貸倒損失の額を加算した金額になります(措令39の13の2①)。

 

5. 損金不算入額の繰越

本税制により損金不算入となった金額は7年間繰越し、関連者支払利子等の額が調整所得金額の

50%を満たない事業年度において、その満たない金額を限度として、損金に算入されます(措法66の5の3)。

 

6. 他税制との適用関係

過少資本税制による損金不算入額が、過大支払利子税制による損金不算入額を下回る場合には、

過少資本税制の規定は適用されません(措法66の5④)。

 

また、本税制により計算された超過利子額がタックスヘイブン税制における合算課税の対象になる場合には、

超過利子の損金不算入と合算課税の二重課税の状態が生じます。

そこで本税制における損金不算入額の計算において、本来の損金不算入額に、関連者支払利子等の合計額に

占める特定外国子会社等に対する関連者支払利子等の割合を乗じた額を控除する措置が設けられています(措法66の5の2⑧)。

 

お見逃しなく!

過少資本税制の対象となる国外支配株主等は、非居住者又は外国法人に限定されていましたが、

過大支払利子税制では、親会社である内国法人が海外に進出している子会社に対して支払う利息も含まれることに留意する必要があります。

 

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健やか便り11月号

みなさん、こんにちは!

毎日寒いですね~

我が家も電気敷毛布をタンスの奥から出して、使い出しました。

すると余計に朝布団から出にくいような。。。。(笑)

では、本題です。

生前贈与を受けた相続人と
それ以外の相続人・・
相続財産の配分はどうなるの?
相続ならぬ「争」続といわれる揉め事の原因となるのは、相続人間の財産分配での不公平感による
ところが多いのではないでしょうか。具体的にはどのように相続財産を分配するのでしょう。詳し
い計算も合わせてご紹介しています。

続きはこちらのPDFをご覧下さい!!

 

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(初回相談は無料でやってますよ!)

 

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拝啓 社長殿 : 婚外子の相続差別を違憲とした 最高裁判決について

 

拝啓 社長殿

今回のテーマ: 婚外子の相続差別を違憲とした最高裁判決について

婚外子の相続分は、民法900条4号ただし書きで

「非嫡出子(以下、婚外子)の相続分は嫡出子(以下、婚内子)の2分の1」と規定されています。

 

平成25年9月4日最高裁大法廷(平成13年7月相続発生の事案)は、

結婚していない男女間に生まれた婚外子の相続分を、法律婚の子の半分とする

民法の規定を法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反し無効だとする決定をしました。

 

法令に対する違憲判決は戦後9例目とのことです。

平成7年の最高裁大法廷の判決においては「合憲」判決が出ていましたが、この判例変更はどのような理由によるものでしょうか。

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1       判決を見直した背景

平成7年の判決は、「法律婚を重視し婚内子の立場を尊重するとともに、
他方、婚外子の立場に配慮して婚内子の2分の1の法定相続分を認めることによって
婚外子を保護しようとしたものである」と判示し、
憲法の法の下の平等に反するものではないとしました。

しかし、今回の違憲判決の理由として、近年の国民の婚姻・家族の在り方に
対する意識の多様化が大きく進んだことを挙げ、
さらに以下の点も判決に影響を与えたものとして挙げています。

① 2001年のフランスの改正を最後に全ての欧米諸国が婚外子の相続分差別を撤廃したこと

② 国連の関連組織からの婚外子差別の撤廃を勧告されたこと

③ 住民票の記載方法や婚外子の国籍取得について婚内子と取扱いを統一したこと

④ 法制審議会においても改正試案が何度か作られたこと(いずれも国会提出には至っていない)

2       違憲判決の影響

今回の最高裁の判決では平成13年7月当時において違憲状態であったとしましたが、
平成25年9月4日以前に確定した遺産分割等においては、その法律関係に影響を及ぼすものではないとしています。

しかし、遺産分割確定後に被相続人の預金など、未分割の新たな財産が発見されることは少なからずあります。
例えば、平成25年9月4日より後に上記のような事実が発生した時の取扱いなど、今後議論となる事例は出てきそうです。

 

お見逃しなく!

今回の判決において最高裁は、相続制度は国の伝統、社会情勢、国民感情等を
総合的に考慮して定めるべきであり、これらは時代とともに変遷すると述べています。

グローバル化、少子高齢化が急速に進展する中で、婚姻・家族の在り方に対する
国民の考え方もさらに変化すると予想されます。

家族制度・相続制度をどうすべきかは、裁判所ではなく国会が対応するべきでしょう。

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